暁天推しの軌跡〜その10「新潟遠征編」
今回は数少ない暁天の遠征についてのお話。
人数分の大きな和太鼓、メンバー6人とすたっふさんの計7人が地方に遠征するのは大仕事です。
太鼓を運ぶには車での移動になるため、かつての大阪〜姫路への遠征は、それはそれは大変だったと思います。
オリンピックツアーなど関東圏内でのイベントでも必要になる暁天カーは、暁天応援グッズの売上をコツコツと貯めて購入されたそうですよ。
そんな暁天が新潟へ!
地方都市の活性化を応援するプロジェクトの一環で、新潟は三条市へと暁天が遠征されたのは、2019年9月の事でした。
実は私は新潟へは同じ年の3月に三人称トークイベントで初めて訪れたばかり。
まさか同じ年に2回も行くとは思ってませんでしたよ。
暁天イベントでいつもご一緒するフォロワーさんと連れ立って前日に新潟入り。
美味しい海の幸をいただき、泊まったのは燕三条という上質な金物作りで有名な街でした。
イベント当日の朝、1時間に2本しかない電車に乗ってイベントが行われる北三条まで向かおうと、少し早めにホームに到着。
まだほとんど誰もいないホームのベンチに座ってのどかな景色を眺めていると、なにやらざわめきが聞こえてきます。
どうやら東京から新幹線が到着したようです。
今だから懺悔しますが、予想しておりました。
(いや確信と言ってもいいです)
東京から何時間も、荷物でぎゅうぎゅうの車に賽助さんは乗りたがらないであろう事。
1時間に2本の在来線に乗り継ぐには、この時間に到着する新幹線に乗っているであろう事。
だからこそ早めに駅に来て、新幹線からの乗り継ぎ客が降りてくる階段の真下のベンチに陣取っていた事。
そして私の予想は見事的中しました。
ざわめきが聞こえる中、階段をゆっくりと降りてくる賽助さんの姿。
手にはキャリーバッグとiPhone、耳には白いAirPods。
予想していたとは言え、思わずベンチから飛び上がり「おはようございます!」と大きな声でご挨拶しました。
(いや出ちゃったのよ大きな声が)
すぐに気がついてくれた賽助さんはニコリと笑って会釈してくれましたよ。
賽助さんはそのままホームの端まで歩いて、ツイッターにもアップされた写真を撮っていましたっけ。
同じ電車、同じ車両に乗り込んで北三条へ。
さすがに後をつけ回すのは良くないので、駅を出て右と左に分かれました。
フォロワーさんとオシャレなカフェでオリジナルスパイスの美味しいカレーをいただき、今回のイベントのメイン会場である商店街へぶらぶらと歩いて移動。
前日に散歩がてら来た時に目をつけていた、これまたオシャレなカフェでお茶でもしながら演奏時間を待つつもりでした。
真っ直ぐに伸びる商店街の向こうの方に目当てのカフェが見えてきた時、なにやらカフェの前でこちらに向かって手を振っている男性が2人。
さすがに知り合いもいない初めての街ですから、まさか私たちに手を振っているとは思わずぶらぶらと近づいてもまだ手を降り続けています。
思わず後ろを振り返ってみても誰もいません。
いよいよ近づいてみると、なんと手を振っている男性2人は賽助さんとかのおさんではありませんか!
そしてまさかの私たちに手を振ってくれていたのです!
目の前まで来るとあちらから「おはようございます。わざわざ遠いところまでw」と声をかけていただき、しばし立ち話。
聞くところによると、目当てのカフェが車2台に分乗した暁天メンバーの待ち合わせ場所だとか。
先に到着したかのおさんちょびさんすたっふさんカーと新幹線で到着した賽助さんが合流し、少し遅れているらしいつゆポン、てぃけしの乗っているもう1台を待っているところだそうです。
どうりでちょびさんがスマホで話しながら、カフェから出たり入ったり走り回っています。
暁天の皆さんが待ち合わせ場所にしているお店でのんびりするのもなんだか気が引けて、コーヒーをテイクアウトにして、街の散策をしながら演奏会場になっている三条別院まで移動。
この三条別院、浄土真宗の由緒ある大きくて大層立派なお寺さんです。
そちらの本堂が今回の演奏会場。
ここでの演奏がもう、ものすごくものすごかったのです。
お寺さんの本堂ですから、天井がとても高くて木造の組み木作りになっています。
本堂は広くて100人以上は入れるとのこと。
そちらに座布団がずらりと並べられています。
おざぶに座って暁天を聴いたのは、後にも先にもあれっきりでしたよ。
そうそう、今回はお仕事が忙しいそうしさんはお休み。
5人での暁天です。
時間になり本堂に入ってきた暁天の皆さんは、まず仕切りの向こうにおられる御本尊様に一礼。
大阪の天満宮で演奏される前にもお賽銭をあげてお参りされてましたっけ。
そして最初の一音が打たれた瞬間、広い本堂全体に太鼓の音が響き渡りました。
美しく複雑に組まれた組み木の天井は、本来読経の声が美しく広く響くための造作とか。
そのため、日本古来の楽器である和太鼓との相性は抜群なのです。
天井にぶつかり天から降り注ぐ太鼓の音はまろやかで優しく力強く、体全体を包み込むようでした。
何度も暁天の演奏は聴いていますが、あの本堂で聴いた演奏は格別に最高にピカイチに素晴らしかったです。
もちろん暁天ですから、途中のMCは笑いあり笑いあり。
由緒正しい立派なお寺さんでもそんなの関係ありません。
賽助さんのTERUポーズが生で見れたり、誰かさんの打ちミスで演奏が止まってしまったり。
ハプニングあり、笑いありではありましたが、演奏を聴いてガチで感動の涙が出たのも、あの時が初めてでしたよ。
演奏後は撮影会や暁天オリジナルのお土産までいただき、最高の気持ちで新潟を後にしました。
私の中では六行会公演と並んで最高の演奏が聴けた、そんな新潟遠征の旅でした♫