母の意地
さて本日は、母の胃カメラの付き添いに行ってきましたよ。
高齢者なので軽い麻酔をかけてもらっての検査でしたが、始まるまでのビビリ具合に反して速攻で爆睡かましたらしく、検査後のリカバリー室で薄っすらと目を覚ました時には、これから検査が始まると思い込んでおりましたとさ。
まぁ、怖い思いも痛い思いもしなくてよかったです。
母は昔からとにかく病院嫌いで、少々体調が悪いぐらいでは絶対に行きたがらない人でしたが、最近やっとその意味がわかるようになりました。
非常に貧乏だった我が家では、父の失業後、私がまだ就職する前は国民健康保険にも入れないような時期がありました。
そのため、病院に行きたくても行けないという事情があったようです。
幸いにも家族皆んなが健康で、どうしても必要になることはなかったようですが。
借金を返済し終わり、健康保険にも加入できるようになると今度は、一人暮らしの自営業で生涯現役を目指している母にとって「病院でなにか大きな病気が見つかり働けなくなる」ということに大きな不安を抱えていたのです。
人の世話は焼くのに、人から世話になるのは死ぬほど嫌い、という昔気質の人ですからね。
なんとか気力で病いをねじ伏せてきた女傑の母も齢70を越えると、さすがにそんな元気も余っておらず、「孫の結婚までは死ねないでしょ」という家族の言葉で、渋々検査にも行くようになったというわけ。
なまじ今まで病院経験が少ないだけあって、いよいよ自分が行くとなるとビビリ具合が半端なく、ついついイジリ倒してきましたよ。
麻酔が完全に切れた途端に「お腹空いた!天ぷら!とんかつ!」と言い出しましたが、さすがにそれは無理ですから、新しくできた台湾甜商店で温かいスイーツを半分ほど食べて満足したようです。
今回は3日に分けて、胃カメラ、腹部エコー、大腸検査の3本立て。
冗談ぽく言ってはいますが、どうか大きな病いがありませんように。