金木犀の季節によせて
おかげさまで、今年も無事にこの日を迎えることができました。
ありがとうございます♫
自分の誕生日をこんなにすっきりさっぱりした気持ちで迎えられるのは、ここ数十年なかったように思います。
ずいぶん若い頃は「早く仕事ができるようにならなきゃ」「もっとしっかりしなきゃ」「大人っぽくならなきゃ」と思っていたし、年齢を重ねたら重ねたで「もっと若々しくいなきゃ」「年相応の落ち着きを持たなきゃ」「賢くてかっこよく見られなくちゃ」と、いつも何かに追い立てられていたように感じます。
本当の自分ではないナニカを求めて、いつも「このままじゃいけない」と思い続けていました。
そんな気持ちを「向上心」と呼べる時はがんばれますが、「自己否定」に変わった途端になによりもしんどくなってしまいます。
自分の気持ち次第かもしれませんが、紙一重ですね。
周りの同じ歳の人は皆、仕事や子育てや旦那さんや孫のお世話で忙しくしていますが、そのどれも私は持っていません。
ダンナさんはいますが、基本的に私のお世話は必要のない自立した人ですし。
そんな私にとって、唯一の拠り所だった仕事も、今はもうありません。
「何も持っていない自分」に慣れるのに時間がかかっていますが、最近は「数少ないけれど自分が持っている大切なもの」に、ちょっとずつ目を向けられるようになってきました。
家族。
昔からの友人たち。
新たに出会った友人たち。
優しくて面白いフォロワーさんたち。
大好きな三人称と暁天。
コミュニケーションスキルは高いと言われます。
そういう仕事を長年やってきましたから。
初対面の方とも割と普通にお話できますし、それを楽しめるタイプです。
でも、「スキルが高い」のと、「友だちを大切にする」のとは意味が違うんですね。
本来それほど得意でもない人付き合いを、仕事の忙しさのせいにしてなおさら蔑ろにしてきました。
でも、本当にしんどかった時に助けてくれたのは、そんな周りの人たちでした。
ありがとう。
これからも歳をどんどん取っていって、少しずつ確実にいろんなことが衰えていくことでしょう。
それでも精一杯毎日を楽しんで、ほんのちょっぴりでも周りの人を大切にできるようになりたいと思います。
この歳になると、望むことは「健康」と「安寧」です。
どうか穏やかで温かな一年を過ごせますように。