なるをの日々徒然

日々のアレコレをツレヅレします。

全集中の思い出

フォロワーさんのお悩みツイートを見て。

どうやら部下の方が仕事中にやたらとため息をつくとか。

確かに気になるし、なんならちょっと腹立つ。

「なんかあるならハッキリ言って⁈」と言いたくなる。

今回はそんな「ため息」にまつわる思い出話。

 

あれは私がまだ入社4年目の頃。

世の中にはまだPCなんて便利なものは普及してなくて、資料を清書するのはワープロでやっていた時代。

1年先輩の困ったちゃんに「私、ワープロとかムリ〜」と言われ、清書係はいつの間にか私の仕事に。

まぁワープロも部署に1台しかなかったんですけどね。

 

ひとたび研修の資料なんて作ろうもんなら、そのテキストの文字数は相当なもの。

私だってワープロなんか慣れてないし、そんなに早く正確に打てない。

しかもその先輩、手書きの下書きを渡してくるのはいつも期限を過ぎて急かして急かしてギリギリ。

自分の資料を締め切りより早めに仕上げて、いつも先輩を急かしながらイライラと待つのがデフォルトになってしまっていました。

 

その時も、何度も急かしてようやく原稿を持ってきたのは研修2日前の21時。

しかも汚っったないくせ字で読みにくい事この上ない。

読めない字を聞かなくちゃいけないし、口語を丸写しなのでそのまま打てない文章がたくさんあるし。

清書後も打ち間違いチェックやら読み合わせやら人数分のコピーやら、やる事は山盛りなので、できれば打ち込みは今日のうちにやっておきたいところ。もう夜の9時だけど。

 

大概イラついていましたが、今で言う「全集中の呼吸」で猛烈な勢いで打ち込みを始めました。

たぶんものすごく集中して自己最速で打ち込んでいたためか、呼吸を忘れるんですね。

そのため、1ターム打ち終わるごとに深呼吸が必要になる。

もうハァハァしながら必死で打っていたんです。

 

周りの音も聞こえないぐらい集中して打っていたところ「そんなにイヤなら自分でやるわっ!原稿返してっ!」といきなりその先輩がキレて私の手から原稿をもぎ取ったんです。

そして私の目の前で上司に「なるのさんがすごくイヤそうなので自分でやります!遅くなると思うので先に帰ってください!」と涙ながらに叫んだのです。

 

もうびっくりしちゃって固まりました。

え?なに?

そりゃイヤはイヤだけどもう時間ないし早く帰りたいし、そんな事考えたり態度に出したりする余裕もなく、呼吸するヒマも惜しんで必死でやってましたけど?

 

どうやら、途中で無意識にやっていた深呼吸を、私がイヤイヤやっているため息と勘違いして勝手にキレたようです。

 

その時は説明するのもめんどくさくて「いいから貸してください。先輩がやると打ち間違いも多いし終わらなくて明日が大変ですから。」と原稿を奪い返して、なんとか終わらせました。

そんな風に言われても黙っていたところを見ると、最初から自分でやるつもりはなかったみたいですけど。

 

翌日私は上司に会議室に呼び出され、ため息の件を問いただされました。

ため息なんて嫌味なことをする人だった?なんて言われて、「どうして私がため息をついたと始めから決めてかかるんですか?」と生意気に返して、上司にもムッとされる始末。

 

結果的にはあれはため息ではなく深呼吸だったこと、先輩はいつも期限を守らなくて周りが迷惑していることなどを伝えられて、事なきを得ました。

 

そんなムカつく経験をしてからは、全集中しても呼吸を忘れない鍛錬を積む事で、集中時間が大幅に増えて仕事効率もアップしましたとさ。

 

悩めるフォロワーさんに対するレスポンスでもなんでもないんですが、ふと思い出した苦笑いな思い出。

 

その先輩とは似たようなたくさんのエピソードがあるんですが、その話はまたそのうち。